オペ後から退院までの記録(脊髄脂肪腫)

前話の続きです。2018年の頃の記録です。
娘は無事、6時間のオペを乗り越えて、脊髄脂肪腫の摘出が終了しました。
オペから退院まで、一般病棟におよそ3週間入院していましたので、その記録を残しておきます。
目次
完全看護の病院なので、面会は毎日通い
小児病院の場合、だいたいは「付き添い入院」か「完全看護」に分けられます。
付き添い入院は、親が一緒に入院することです。親の負担は大きいですが、子どもと一緒に泊まることが出来ます。
完全看護は、看護師さんが基本的なお世話をしてくれるので、親の付き添いは必要ない病院です。
完全看護は、親が居なくてもきちんとお世話をしてもらえるで一見楽に見えますが、看護師さんが1人で何人も子どもをみるので他の子にかかりきりで忙しいときは自分の子は放置されてしまう時間ももありますし、親も夜間の付き添いが出来ず、不安な面もあります。
うちの病院は個室をとって1日1万円払えば親の付き添いも可能だったのですが、ベッドがベッドと呼べない代物でして…。
検査入院の時にそれで私が体調を崩してしまい、しかも3週間の入院となるとかなりの金額になるので、やむなく大部屋で通い面会をしていました。
朝8時位には家を出て、9時から18時頃まで付き添う生活をしていました。平日は夫が仕事なので、ほとんど私が通って、土日は交代で通っていました。
術後1週間は絶対安静
体位は横向きかうつ伏せ
脊髄に関わるところのオペなので、動いたりすると縫合したところから髄液が漏れてしまうことがあるそうです。
そのため、術後一週間はナースステーションから一番近い大部屋で、絶対安静状態で経過を観察することになりました。
体位は、横向きかうつ伏せ固定です。仰向けだと、縫合した部分がベッドで擦れて、髄液が漏れるリスクが高まるとのことでした。
当初、うつ伏せにしますと言われていたのですが、小さな子を1週間もうつ伏せにさせるのはあまりにも可哀想で、横向きでなんとか出来ないかお願いしていました。
そのため、日中は2~3時間おきに左向き・右向きを変えてもらいました。
夜中はどうしても人手が足りないので、うつ伏せで過ごしたこともあったようです。
それでも、患者家族の要望を聞いてもらうことができて、本当にありがたかったです。
肝心の娘は、まだねんねの時期で寝返りも打っていなかったので、体を動かせないことに対する苦痛はそれほどなさそうでした。
オーボールや音の鳴るおもちゃで楽しそうに過ごしていました。
ただ、抱っこが出来ないので、ぐずったときは大変でした。
うちでは、生まれて初めておしゃぶりを解禁しました。
おしゃぶりとDVDは必須アイテム
娘はどうしても口寂しかったり、心細くてぐずってしまうことがあったので、おしゃぶりには大分助けられました。
3こくらい同じやつを買って、ミルトンの錠剤と100円ショップで買った容器を病院に持っていって、消毒しながらローテーションしながら使ってました。
私が付き添えないときには、看護師さんにおしゃぶりのつけ外しをお願いしていましたよ。
おしゃぶりについては、こちらの記事にもまとめていますので、よろしければご覧下さい。
DVDもあると便利です。病棟のものを借りましたが、気を紛らわすのにはテレビが効果を発揮しました。この頃娘にアンパンマンを見せていたので、今のアンパンマンラブはここが原点なのかもしれません。
術後2週目は絶対安静は解除。
抱っこの許可が下りる
もどかしい1週間を経て、医師から髄液の漏れや排泄に問題がないことを確認された後は、ついに抱っこの許可が下りました!!
すごく嬉しくて、授乳もさせてもらえるとのことだったので、久々のスキンシップを楽しみました。
ちなみに、娘は寝るだけ+決まった時間にミルクを繰り返す生活で、ぶくぶくと太っていて、結構重たかったです。笑
ベビーカーに乗って病棟内のお散歩も楽しむ
うちの病院には、病棟ごとに保育士さんがいらっしゃいます。プレイルームというところに常駐していて、入院しているお子さんと一緒に遊んだり、ご飯を食べたりします。子どもにとっては心細い入院生活のなかで、安らげる場所の一つになっています。
私の娘も、ベビーカーに乗って病棟内を移動出来るようになってからは、私がちょっとした用事で席を外すときなどによく預かってもらいました。
あまり広くはない病棟ですが、ぶらぶらするだけでも、大部屋にこもりきりよりは気が紛れました。
あと、どうしてもぐずった時で私も保育士さんも居ないときは、看護師さんが仕事をしながらベビーカーごと連れ回してくれていました。笑
乳児くらいのお子さんだと、よく看護師さんがベビーカーを押しながら仕事している場面をみかけましたが、私も朝来る前や昼食のときなど、何回か同じように対応してもらっていたみたいです。
ベビーカーに乗れるようになったことで、放置される回数が少し減りました。笑
大部屋ならではのささやかな楽しみも!?
8時間近く大部屋のパイプ椅子に座るのは大分しんどいのですが、当時の大部屋には、中国人と思われるお子さんが一緒に入院していました。
そのご両親同士の掛け合いがとても面白くて、時にはカーテン越しに笑いを堪えるのに必死になったことも…。
直接の交流はありませんでしたが、通うモチベーションの一つになっていました。
大部屋だと、日によって入退院の入れ替わりがあるので、色んな子が、色んな親御さんが頑張っているんだなあ、と励まされました。
術後3週目。術後初めてのMRIとCT
術後3週間が経とうとした頃、術後はじめての検査を行いました。
先生は毎日熱心に見に来てくださって、娘の足の動きなどをチェックしながら「経過は順調ですね」といっていただけていたので、とても心強かったです。そのため、術後検査はあまり心配ではありませんでした。
結果、術後の結果は良好ということで、正式に退院が決まりました。
心の底からホッとして、夫婦で「やっと帰れるね」と喜びました。
が、しかし、この時、娘の頬に異変が起きていたのです。
しかし、脊髄脂肪腫と関係ない別の病気が!?
退院間近、というところでうきうき気分だった私と夫でしたが、夫が娘の頬を見て、「なんか硬くない?」というんです。
たしかに、触ってみると硬いしこりみたいなものがある気がする…。
そこで、脳神経外科の先生にお願いして、皮膚科の先生に診てもらいました。
「うーん、原因不明ですね。とりあえず、抗菌剤を出しておきますので飲んでみてください」と言われ、不安な気持ちを抱えたまま退院することになりました。
その後、その病気は「蜂窩織炎」だということが判明しました。
何らかの原因で頬からばい菌が入ってしまい、炎症を起こしていたようなのです。
たぶん自分で頬をひっかいて、そこからばい菌が入ってしまったのだと思います。
抗菌剤をしっかり飲んだおかげで、2週間くらいで治りましたが、治るまではかなり不安でした。
「せっかく脊髄脂肪腫を摘出をしたのに、別の病気があるなんて立ち直れないかも」
なんて思って居ました。
無事に退院し、定期的に脳神経外科を受診することに
3週間の長い長い入院生活を終え、家族3人でやっと帰宅出来た時は感無量でした。
その後は、術後、体がどう変化していくかを、定期的に脳神経外科で診てもらうことになります。
最初は1か月、次は3か月…という形で少しずつスパンが空いてきます。
また、娘にはお尻の血管腫があるので、形成外科の紹介状もいただき、形成外科を受診。
あとは足のリハビリでリハビリ科にも月1で通うことに。
後に、泌尿器科と整形外科にもかかることになるのですが、それはまた別の記事にまとめたいと思います。
以上、娘の障がいが発覚するまでからオペ、退院までの記録です。
同じ障がいを持つお子さんの親御さんのお役に少しでも立てたら幸いです。


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