いよいよ運命の日。オペは6時間(脊髄脂肪腫)

前話の記事の続きです。
娘は一旦検査入院から退院したのち、手術前日に再入院しました。
※同じ障がいでも、症状、ケア、その後の成長については、個人差があります。また、娘と同じケアを推奨する意図はございません。ご心配な点については、かかっている病院の先生にご相談ください。
手術前日~手術当日の手術前。
手術では体にメスを入れることになるので、再入院後は、点滴のルートを取り、抗菌剤の投与がスタートしました。
それから、改めて手術当日の流れの説明を受けます。
小児病院ということで、子どもが怖がらないで手術を受けられるように、麻酔の匂い(チョコレート味など)を何種類かから選べたり、好きな音楽やDVDを手術室に入るまで持って行けるという配慮がされていることが分かりました。
(うちの子は小さくて自分では決められないので私が決めたのですが、もう遠い過去の記憶のようで、よく思い出せません…笑)
さて、手術は朝一スタートなので、万が一のことを考えて、胃の中は空っぽにしておかなければなりません。
なので、夜中の1回のミルクを最後に、絶食がスタート。
手術当日の朝には少しの砂糖水を飲ませるだけでした。(娘は嫌がらずに飲んでくれました。偉い)
そしていよいよ手術の時間を迎えます。
手術室へ向かう我が子を見て涙が出そうになる
「そろそろ時間です」と看護師さんに言われ、部屋から、看護師さんがストレッチャーで娘を運びます。
親が付き添えるのは、手術室が並ぶ部屋の手前までです。
生後4か月で、まだ世界のことを、ほとんど何も知らない娘。これから自分が何をされるのかも分からない娘。
――私はどうしてこんな重たい物を娘に背負わせてしまったのか。
そんな気持ちで一杯でした。
手術室の部屋の手前には、同じ時間に別の手術を受けるお子さんとご両親がいました。
そのお子さんは物心がついているので怖い怖いと大泣きしながら手術室へ連れて行かれ、ご両親はとても辛そうに涙を浮かべて娘さんを見送っていました。
その姿を見たら、泣きそうになっていた私は、泣けなくなりました。
あまりにお父さん、お母さんの目が、表情が悲痛だったので、自分の涙は引っ込んでしまいました。
もう、ここまで来たらやるしかない。先生、どうかお願いします。そんな気持ちで、夫と2人で、娘を見送りました。
手術の時間は約6時間。無事に成功。
娘の手術は全身麻酔をかける時間を含めて6時間。
その間、私と夫と、実父(当日付き添いたいと言ってきてくれた)の3人で、手術待合室で待ってます。
手術中は誰か1人は待合室にいなければなりません。長い時間やることもなくて、夫や父と話をして、それでも話題が尽きたら、気を紛らわせるためにこれを読んでいました。
令和に変わって、平成天皇がどういう人だったのかを改めて知りたいなと思って手に取った本。
ずっと積ん読だったので、読んでしまおうと思ったのです。
平成天皇のお人柄がこれ1冊でも十分よく分かる内容でした。
何とか時間をつないで、まだかまだかと待っていると、やっと「娘の手術が終わった」との連絡が!!
娘がうつ伏せになって、ストレッチャーで運ばれてきます。
娘は眠っていましたが、思っていたより無事そうなので安心しました。
側には、脳神経外科の主治医の先生が。
先生は今手術を終えたとは思えない余裕ぶりで、ぐったりしていた私たちは大変驚きました。
術後の説明
- 手術は成功。
- 二分脊椎の部分は想定より小さかった。
- 代わりに左の脊髄脂肪腫はべったりとくっついていた。
- 今日1日はHCU(ハイケアユニット)で経過観察をし、問題なければ以降は一般病棟で様子を見ていく。
- 術後1週間は横向きかうつ伏せで拘束、その後は状況次第で自由に動けると思う。
- いまおしっこの管が入っているので、3日くらいして管を取ってみて、自排尿があるかもチェックしたい。
こんな感じです。手術画像を何枚か見せられました。なかなか衝撃的でしたが、もっと衝撃的だったのが、先生が6時間の手術をしたにも関わらず、普段の診察室で話すときと同じ雰囲気だったことです。
「6時間くらいの手術じゃ疲れないの!?」
と率直に思いました。
HCUへ

娘は予定通りHCUへ行き、一晩を過ごすことになりました。付き添いは出来ないので、泣く泣く帰りました。
翌日かけつけ、看護師さんに状況を聞いたところ、何度か泣いたそうですが、トントンすれば落ち着き、それでも泣くようであれば鎮静をかけられて静かに眠っていたようです。
術後の経過も良好とのことで、翌日、一般病棟へ戻ることが出来ました。


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